中居正広様
nakai

【中居ちゃんのアドリブで笑(ショー)】

「それでは、じゃー…。はい、木村!」
「俺っかー…!」
「ぐずぐずしない!さっさと出る!ほら!おいなりくん!」
「おいなりくん、ゆーな!」
草g剛が、意味なく押さえた『小屋』のステージである。客席には、人っ子一人いない。
『あぁ、刑事さん!』
「刑事さん…?」
『なんですか刑事さん、今日は長年追ってる下着泥棒の誕生日なんですって?』
「長年追ってる下着泥棒ってなんだよ…」
『あっ!あいつじゃないですか!?』
舞台袖で、おまえがいけ、いや、おまえだ、ふざけんな、おまえ!という物理的なもめごとがあり、結果、ステージに転がり出たのは。

「やだー!」

『きましたよ刑事さん!下着泥棒稲垣です!』
「おまえかー…」
『しかも誕生日だそうですよ!』
『稲垣!』

「木村くん早い!」
舞台袖から慎吾の声が響く。

『な、なんだ!』

「吾郎ちゃんが入った!」」

『おまえはまたそんな、見たこともないような色の下着を!』
「み、見たこともない…?『ははは!玉虫色だ!』」
『刑事さん!捕まえないと!でも、誕生日なんです!』

「何の設定なんだよ、それ!」
「今日、中居くんの誕生日だよねぇ?」
剛は、押さえた小屋を勝手に使われていることは気にならないらしい。

『そうか稲垣…、おまえも、もう還暦か』
『わしの、誕生日を…!?』
『もちろんだ、稲垣。だが、がっかりだな』
『がっかり?』
『赤い下着だろう!還暦だったら』
『は…っ』
がくっ!
膝をついた還暦下着泥棒稲垣を、刑事木村が取り押さえる。
その手からはらりと落ちた、玉虫色の下着が、一同には見えた、という。

「うーん、まぁ、うん、ま、そこそこかなぁ〜。はい、じゃ戻ってくださーい」
「なぁ、俺らは何をやらされてんの」
下着泥棒稲垣を取り押さえたまま、木村は袖に戻らされる。引きずられる吾郎の悲劇たるや。

「それでは、じゃー…。はい、木村!」
「なんで、また!?」
「呼ばれたらすぐ出る!」
「なんであいつ、欽ちゃん気取りなの!?」
まぁまぁ、と、慎吾に押されて、再び木村はステージに戻される。

『お母さん!』
「お母さん…!」
『だって生まれたばっかりなんだよ?さっき生まれた子鹿を、捨てて来いなんて言わないであげてよ!』
「これはー?子鹿とー?子供かー?」
木村が舞台袖を鋭く振り返る。
えー…!とがっくり首を折っている慎吾と剛が見えた。
二人は無言でじゃんけんをし、さらに大きく慎吾の首が折れた。人間の首って、そんなに折れる場所ありましたっけ、くらい。

『おかあさん!』
『剛!』
『僕、ちゃんと面倒見るよ!ちゃんと散歩もするし、可愛がるし!』
「『ひひーん…!』…違うな、鹿ってなんて鳴くの!?」
いわゆる生まれたての子鹿表現がうますぎる慎吾が、小学生男子の魂を見事に己に宿した剛の後ろでぷるぷる震えている。
『ねぇ、おかあさん!この子、さっき生まれたばっかりなんだよ!』
「この子のお母さんはどうしたのかなっ?」
目をキラキラ輝かせた中居が口を挟む。
『この子のお母さん、可哀想に、この子を産んですぐ、森の奥にいた狼のボスに食べられたんだよ…』
「おい、ヘビーな設定出してきやがったな…」
『ママ、ママは、どこ…!』
ぷるぷる震えながら近づいてくる、四つ足の慎吾に木村がたじろいでいると、北島マヤ型天才、草g剛が炸裂した。
『お父さん!』
がっ!と、中居の腕をつかみ。
『お父さんと誕生日が一緒なんだよ!この子は!』
「やりやがった!」
「出た!自由人草g!」
震えていた子鹿も驚いた、が、立ち上がらなかったのはさすがと言える。
そして腕を捕まれた『お父さん』中居は。

『同じ誕生日…』
「おい、のってきたぞあいつ」
『そうだよ!同じ誕生日じゃないか!獅子座同士じゃないか!仲良くしてよ!』
『おまえ、今日、誕生日なのか…?』
ゆっくり膝をつき、慎吾の顔を、強く両手で挟む。
「いだいいだいいだい」
『え?誕生日じゃないのか?』
『ひゃい、誕生日れふ、ママは、おーかみに食べられたシカー』
『そうだったのか!』
ぐりぐりぐり。なおも頬をぐりぐり押される慎吾は、こういうエステありそう、という気持ちになってきた。
『母さん…』
「え、俺?『はいっ』」
『この鹿を、剛の、弟として、我が家に迎えないか』
『お父さん!鹿を!?剛の弟にするの!?』
『お父さん、ありがとう!』
『剛もそれでいいの!?』
『ありがとうシカー!』
わぁいわぁい!と手をとり跳ね回る父、息子、鹿、を呆然と見つめる母。
そしてそれらを舞台袖で、見えない玉虫色の下着を片手にじっと見つめる還暦を迎えた下着泥棒。

彼には、こういう番組が必要なのではないか。
むしろ彼が、萩本欽一を継ぐものなのではないか。
うまいことを言った風で、己の身に起きたことをなかったことにしたい、稲垣吾郎であった。

「どうせ何やっても小姑みたいに文句いうんだし、自分主導でやってもらったらいいよね」
「てめぇ!誰が小姑だ!」
「いつまでも地獄耳だし」
稲垣吾郎がはっ倒されるまで後5秒。



2019年8月18日
お誕生日おめでとうございます。

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