2011/11/5
ふみちゃん、バイトゲット
山中鹿助幸盛のフィギュアを求めていたラーメン屋店主、キム兄。
これをくれれば好きなものをおごってやると言われ、慌てたのは二階堂さん。
私がもらうはずだったのに!でも、二階堂さんがおごれるのはせいぜいラーメン2杯…!
弟「唐揚げー!」
ふみちゃん「いいとこいくね!あぶらもん!」
二階堂さん「金田一さんお願いします!」
ふみちゃん「これはもう諦めて。諦めて」
キム兄「あんたは」
さー、何にしよう!と店内にあるメニューを見ていると、奥にバイト募集の張り紙が。ふらーっと吸い寄せられるふみちゃん。
ふみちゃん「俺、食い物いいんで、雇ってもらっていいですか。じゃなかったらこれあげられないっす」
さっと鹿助を取り上げるふみちゃんに慌てるキム兄。
兄「金田一ふざけんな!」
二階堂さん「それはあたしが!」
ふみちゃん「うるせぇな!なりふり構ってられないんだよ。あ、やばい、これ首取れちゃう」
この脅迫の結果、ふみちゃんは採用決定。
ふみちゃん「よし!バイト決定!鹿助すげえ!しゃあ!」
二階堂さんと同棲することになるふみちゃん
ぶーぶー言う一同を引き連れ、これで日銭稼ぎから卒業できる♪とウキウキ幸福荘に帰ってきたふみちゃんを待っていた衝撃の事実。
ふみちゃん「部屋がないって!?」
湯婆婆「どうもこうも、一杯なんだよ」
兄「なにいまさら驚いてるんだよ」
ふみちゃん「普通あるって思うだろ!どーすんだよ、このねーちゃん!」
弟「金田一の部屋」
湯婆婆「犬でも猫でも、拾って来たヤツが責任とる」
ふみちゃん「あいつ女ですよ」
湯婆婆「いいんじゃないのぉ〜?」
うひょひょ!と楽しそうな湯婆婆ですが、二階堂さんは室内で茫然中。
二階堂さん「ここに…?二人で…?無理ですよ」
ふみちゃん「だよね」
しかも、お風呂という名のウエットティッシュを渡される絶望。オードリー春日ではないのに!
その間、ふみちゃんと兄弟は部屋を分割するようにカーテンを渡しておりました。
お風呂を持って戻ってきた二階堂さんに奥のスペースを渡し、ふみちゃんたちは、ここに1万円あったら何に使う?というノンキここに極まれりトークを。
弟はラジコンを買い、ふみちゃんは。
ふみちゃん「俺迷うな。1万あったら大抵のことできるしさ♪」
二階堂さん「あの!」
ばさっ!と落ちるカーテン。
二階堂さん「なんか、この生活にずいぶん馴染んでるみたいですけど、それでいいんですか?私たちは不当解雇されてるんです。しかもモアイさんは出世までしてるんです。悔しくないんですか?」
ふみちゃん「色々事情があるんじゃないの?あの人のこと、嫌いじゃないし」
二階堂さん「なんすかそれ」
ふみちゃん「それより、二階堂さんは今ここに、1万あったら何に使う?」
兄弟「1万1万!」
二階堂さん「あの!1万円ではしゃぐほどお気楽じゃありません。おやすみなさい」
見事に落ちるカーテン。
ふみちゃん、バイト初日
ふみちゃん「のぶさん今日からよろ」
で、ほうきとちりとり渡される。長靴も。それで、せっせと開店準備をするふみちゃん。
ふみちゃん「終わりました、次は何を」
キム兄「買い出し」
長ネギを買うべくやってきたスーパーでは、長ネギのタイムセールがありましたが、奥様たちには勝てない。取れない!ふみちゃんがんばれ!負けるなふみちゃん!
そうまでした買いだししてきましたが、賄いのラーメンは。
…。
キム兄「無理して食わなくていいぞ」
ふみちゃん「賄いつきは助かるんで。はい。それにしても、あの、お客さん来ないですね」
キム兄「うちはいつもこんなもんだ」
ふむーー、と、店の外で客待ちをしてみる者の、隣の店にばかり行列が。
あれはなんぞ、と、偵察に行き、かつての青春軒は美味しかったことを知る訳です。
そして、ふみちゃんに誘われても行きません!という女子がいるのです。いや、よく見て!ふみちゃんをよく見て!
ふみちゃんのお顔立ちを持ってしても青春軒に客は呼べず、適当に入ってきた客にお水を注ぐばかり。
その客も、600円置いて食べ残して帰ってゆく…。
ふみちゃん「だいぶ残ってますけど」
キム兄「金もらえりゃ一緒だろ」
ふみちゃん「いやでも、これはちょっと…。せっかくだったら全部無くなっちゃうようなラーメン作った方が」
キム兄「金もらえりゃ一緒だ」
ふみちゃん「並びの店に負けたくないじゃないですか。結構こだわってんですよ。自家製麺で、出汁はトビウオ。美味そうでしょ」
キム兄「美味そうだな」
ふみちゃん「この店のラーメンも、昔すげー美味かったって聞いたんで。だから」
キム兄「洗いもん」
ふみちゃん「…はい」
その後、兄弟もやってきて、帰ってった客が残した餃子をつまみ、色々と論評を。
ふみちゃん「エラそうに言ってんじゃないよ」
兄「客2人目だよ?」
弟「人気ねぇんだな」
ふみちゃん「聞こえんだろ…!」
キム兄「今日もう閉めんぞ」
ふみちゃん「(はっ!)でも時間全然ありますよ」
しかし閉めると。
ふみちゃん「のぶさん、明日は、本気のラーメン作ってもらっていいですか。客は俺が連れてくるんで」
キム兄「のれん下げとけよ」
二階堂さんが大変なことに!
兄「つーか金田一今日の家賃どーすんだよ」
はっ!日銭もらってない!
弟「姉ちゃんに借りなよ」
と勝手に言われてた二階堂さんは、路上アイドルこじはるのアイドル衣装でえらいことに!
二階堂さんは、顔が厳しめだから(笑)
しかし、先輩路上アイドルこじはるからすれば、二階堂さんのポラは1万円くらいで売れると!
ふみちゃん「1万円!?これ売るだけで1万貰えるの!?」
二階堂さん「売らないですから!恥ずかしい」
ふみちゃん「恥ずかしいとか言いながらキメキメで撮ってて。(はっ!)ね、ちょっと手伝って欲しいことあるんだけどいい?」
それはビラ配り。
ふみちゃん「さっきのカッコで配ってくれたらすげーインパクトあるし」
もちろん二階堂さんは抵抗を。
弟「でも似合ってるよ」
ふみちゃん「なぁスタイルいいしな」
二階堂さん「そういう問題じゃなくて!あたし忙しいから。それに今だって前の会社に復帰して前みたいな生活に戻ろうと思ってるし」
ふみちゃん「かなり厳しいんじゃないか?」
二階堂さん「もちろん、社内の人間の協力は必要だし。今日だって、モアイさんに会ってきたし」
ふみちゃん「モアイさん、なんて」
二階堂さん「あの人サイテーですよ。会社に逆らう気はないって。あの人、金田一さんの思ってるような人じゃありません」
ふみちゃん「今やらなきゃいけないのはこっち!」
目の前に仕事に全力投球!
ビラ配りにも全力投球!
翌朝、さっそく手作りビラを配り続けるふみちゃん。
怖いと言われてますが、いやよく見て!ふみちゃんのお顔を見て!
そして、そのビラをなかい部長に渡したけども、気が付かない。
それこそが、なかい部長の存在感のなさ!
先に気付くいたのはなかい部長。
ふみちゃん「(こっちを見られて)あー、モアイさん」
なかい部長「仕事始めたのか」
ふみちゃん「昨日から。バイトですけど。お願いします!」
そんなふみちゃんとなかい部長を車から見ているふじっきー社長。
ふみちゃん「でも、店ぼろぼろだし、人も全然入ってないんですけどね」
なかい部長「大丈夫なのか」
ふみちゃん「うーん、まぁ大丈夫ですよ。うちののぶさんって人がやる気ないみたいなんですけど、腕は確かみたいだし。そのうち立て直します。じゃ、俺、戻ります」
なかい部長「金田一」
ふみちゃん「はい」
なかい部長「何か言いたいことがあるんじゃないか?」
ふみちゃん「…?あぁそうだ!昇進おめでとうございます!」
なかい部長「!?いやおめでとうって」
ふみちゃん「今度、うちでお祝いさせて下さい。あんまりお金ないんで、たいしたごちそうできないですけど。じゃ青春軒よろしくお願いします」
にこぱーーー!
はー!可愛いーー!!
そんなにこぱーー!なふみちゃんは、彼、元気そうですね、とふじっきー社長がゆっていたことなど知る余地もない。
しかし、ビラ効果が出ない
ふみちゃん「のぶさん、今日は大忙しにあるともうんでよろしくおねがいしまーす」
しかしならない。
ふみちゃん「かしーな…。もうちょっとしたら、どどーって来ると思うんで、そん時はもう、お願いします」
しかしならない。
そんななんとも言えない時間の中、訪ねてくる二階堂さん。
二階堂さん「金田一さんの彼女だって人が訪ねて来て」
ふみちゃん「ようこちゃん?え、ひょっとしてあのアパート見ちゃった…」
二階堂さん「でもバイトでいないって言いました…!」
ふみちゃん「言っちゃったの!あーー…。会社に戻れるかもしれないって…」
二階堂さん「なんか、ちょっとだけ誤解されちゃったかもしれません…」
ふみちゃん「誤解?」
二階堂さん「とにかくフォローしておいて下さい」
ふみちゃん「それは仕事がどうにかなったらの話」
二階堂さん「今日はどうでした?」
ふみちゃん「なにが?」
二階堂さん「仕事」
ふみちゃん「あぁ、ビラ配りの効果、全然なし。この店、マジでやばいかもしれない」
二階堂さん「ふーん。あ、この店の、仕入伝票とかあります?」
ふみちゃん「なんで?」
二階堂さん「会計で整理ができることあるかもしれない」
ふみちゃん「これやってくれんだ!これこれ!」
コンビニで兄弟を助けた、二階堂さんの電卓技を思いだしたぎるふみちゃん!
ふみちゃん「のぶさん!、凄腕の経理が、会計チェックしてくれるって!これを機に仕入の見直しとかどうですかね。安くてもいい食材使って美味しいラーメン作ればお客さんガンガン来ると」
キム兄「明日から来なくていいよ」
ふみちゃん「ん?」
キム兄「おまえさんみたいにやる気のあるバイトはいらねぇ。金やるからさっさと辞めちまいな」
ふみちゃん「辞められないっす。まだ客呼べてないですし。のぶさんが作った美味いラーメン食ってないっすから。こないだのぶさん、金もらえりゃ一緒だって言ってましたけど、いや俺思うんですけど、せっかくだったら客が、あー、食った美味かったって笑って帰れるようなラーメン作った方がよくないすか。のぶさん、作って下さいよ、いやもう食い過ぎだって言うようなラーメン…」
そんな話の最中、倒れるキム兄。呼ばれる救急車!
病院のふみちゃん
ふみちゃん「のぶさん大丈夫ですか?びっくりしましたよ、いきなり倒れるんですもん」
そして、キム兄のこれまでを聞くことに。
大事な時に病気をしたため、リカバリーがきかなかったキム兄。
もうここが潮時だと店をたたむことを決意。
キム兄「おまえさんいは悪いが、また別の働き口捜してくれ」
ふみちゃん「じゃあ、このまま店閉めるんですか。最後の最後にのぶさんの本気のラーメン、作ってもらえませんか?お願いします」
さらにビラを作るふみちゃん
幸福荘で探し物をしているふみちゃん。その背後に湯婆婆の影。
湯婆婆「なーに探してんで」
ふみちゃん「っ!はさみをちょっと借りようと思って」
湯婆婆「はい。あとでちゃんと返しときなよ」
なぜ…はさみを探していることが解る…!?と怯えるふみちゃん。だって、湯婆婆ですもの。
ふみちゃん「すっげーなあの人…」
そして部屋でじょきじょきちらしを切り、ビラづくり開始。
二階堂さん「何やってるんですか?」
ばさっ!
と落ちるカーテン。
ふみちゃん「ねぇ!これいる!?」
二階堂さん「はい(真顔)またビラづくりですか?あの店ってもう…」
ふみちゃん「最後の最後に一杯にしてあげたいじゃん。でも、俺にできるっつったらたっこれくらいしかないし」
二階堂さん「へー…。何でそんなに頑張るんですか?」
ふみちゃん「何でって」
二階堂さん「だって、あの店に関わったのって、ここ最近ですよ?それにバイト代だって出るかも怪しいし」
ふみちゃん「何で…?わかんね」
二階堂さん「…」
ふみちゃん「あのさぁ、何にもすることないんだったらさぁ」
手伝え手伝え!なふみちゃん。
青春軒最終日
ふみちゃん「おかえりなさい」
お店をぴかぴかにして待っていたふみちゃん。
あー、綺麗なお店はよろしいねぇ。うちもピカピカにしたいねぇ。(←すればいい!)
キム兄「これ、綺麗になって落ち着かんな!」
ふみちゃん「最終日ですから」
キム兄「行くぞ」
ふみちゃん「どこ行くんですか?」
キム兄「築地」
ふみちゃん「…?あ、築地!はい!」
二階堂さんは生ポラ売れば1万円の衣装でビラ配りにいそしむ。
築地から帰ってきた後は、スープ作り。そのスープを味見するか?と聞かれるふみちゃん。
ふみちゃん「でも客の分がなくなると困るんで」
キム兄「ある訳ないやろ、んなこと」
そして飲んでみて、うんめーーー…!って声に出さないふみちゃんが可愛いーーーーー!!
そして、なお頑張る二階堂さんは、なかい部長にビラを渡して、金田一さん最後の最後まであがいてますよ、と。
生ポラ1万円査定がビラを配っても客はこない
二階堂さん「お客さん来ませんねー」
兄弟がポスティングしたビラへの苦情も来て、なかなかうまくいかんもんです。
キム兄「後は一人で大丈夫や。バイト代。ちょっと少ないが堪忍してくれ」
1万円渡されるふみちゃん。
キム兄「ありがとうな」
その1万円みて。
ふみちゃん「すいません、いただきます」
そうして、ふみちゃんたちは帰途についたものの。
兄「さっきの一万円はやっぱり焼肉だな!」
弟「ラジコンでしょ?」
二階堂さん「金田一さんはどうしたいんですか?」
金田一「……。な、寛太両太!焼き肉もラジコンも(ぱん)わりぃ!」
青春軒の最後の客として
兄「チャーシューメンとエビチリ!」
メニューを言いながら飛び込んでいく兄弟。
ふみちゃん「この店の最後の客、俺たちでいいですか。こいつでぱっとやりたいんで」
兄弟「ぱーっと」
いただいたバイト代をここでぱーーっと使う気持ちの一同。
そこでわいわいいただいていたところ、店内をうかがうなかい部長が。
ふみちゃん「モアイさん?モアイさん?」
なかい部長「あ」
ふみちゃん「来てくれたんですか!」
なかい部長「いや、あ」
ふみちゃん「どぞ」
なかい部長「あ、そう?」
店内に誘って、椅子もすすめて。
ふみちゃん「モアイさん座って。すぐにビール出しますから。まだお祝いできてなかったから♪」
兄弟「お祝いって?」
ふみちゃん「モアイさんの昇進祝い。俺もちょと失礼して」
自分用にビールをついて、皆にグラスを持たせて、かんぱーい!
ふみちゃん「あーうめ!」
なかい部長「金田一…」
ふみちゃん「遠慮しないでどうぞ」
なかい部長「…美味いな」
ふみちゃん「でしょ!?仕事の後のビール最高なんす!」
ウキウキと切れたビールも取りにいくふみちゃん。
キム兄「おたくは?」
なかい部長「元上司です」
キム兄「へー。変わり者の部下であんたも苦労したろ。面白い兄ちゃんやな。なんであいつ会社辞めたんや、寂しいやろ、あんなヤツがおらんようになると」
困るなかい部長は、帰ってしまうのです。
ふみちゃん「あれ?モアイさんは」
二階堂さん「今帰りました。謝罪の一言もなく(つんっ)」
ふみちゃん「ふん。でもま、飲んでくれたし」
ちょっと残ってんじゃん!と大事なビールを飲むふみちゃん。
食べ終えたふみちゃんたち
ふみちゃん「これ1万円で足りるかな」
二階堂さん「9980円。計算しながら頼んでましたから
ふみちゃん「すげーさすがだな。9980円…、あれ!?家賃の500円は」
二階堂さん「あ」
ふみちゃん「あじゃねーだろ!そこ一番大事じゃんかよー!どーしよ!…まなんとかなるか。のぶさんは?」
のぶさんは、奥で休憩中。
ふみちゃん「のぶさん!お疲れ様でした!」
キム兄「ふーー。最後にええ仕事さしてもらろうた。ほい」
差し出される煙草。受け取るふみちゃん。
ふみちゃん「でもほんと、のぶさんのラーメン、最高でした♪」
キム兄「そおか」
火もつけてもらい、はー、煙草、懐かしかーなふみちゃん。
キム兄「これ(鹿助)くれたお礼や。おまえ、うちののれん引き継ぐ気ないか?」
ふみちゃん「のれん?え?あの、この店ですか?」
キム兄「ここはたたむ。土地売って田舎に引っ込むよ。引き継がせたいのは」
ホコリだらけのシートを引き落とし!げほげほっ!ってなるふみちゃんは、それでも煙草を離しませんでした。
ホコリの向こうにあったものは…!